ウイスキーノート

【国別】ウイスキーの法律の違い

荘厳なポットスチル群。8基が2列で16基ある様子。一つ一つの形が大きくことなる。

荘厳なポットスチル群。8基が2列で16基ある様子。一つ一つの形が大きくことなる。

ウイスキーの法律について

国別に細かい規定が異なるウイスキーの法律。各国のウイスキーの特色を決めるものでもあります。

ウイスキーの法律の比較表

下記に概略の比較表を記載します。瓶詰め度数など、もっと細かいこと規定はあるので、参考までに。

原酒タイプ 原料 蒸溜度数 樽貯蔵
スコットランド モルト 大麦麦芽のみ 94.8%以下 容量700リットル以下のオーク樽
国内で3年以上貯蔵
グレーン 大麦麦芽、トウモロコシ、小麦、大麦など
日本 モルト 大麦麦芽のみ 95%未満 規定なし
グレーン 小麦、トウモロコシ、大麦麦芽など
アイルランド (ピュア)ポットスチル 大麦麦芽、大麦、トウモロコシ、小麦、オート麦、ライ麦など 94.8%以下 木製樽で3年以上
モルト 大麦麦芽のみ
グレーン 大麦麦芽、トウモロコシ、小麦、大麦など
アメリカ バーボン トウモロコシ51%以上、大麦麦芽、ライ麦、小麦など 160 proof (80%)以下 オーク樽で熟成
瓶詰めは125USプルーフ(62.5度)以下
ライ ライ麦51%以上、大麦麦芽、小麦など
ホイート 小麦51%以上、大麦麦芽、ライ麦など
コーン トウモロコシ80%以上、大麦麦芽など 瓶詰めは125USプルーフ(62.5度)以下
カナダ フレーバリング 大麦麦芽、ライ麦麦芽、ライ麦、トウモロコシなど 規定なし 容量700リットル以下のオーク樽3年以上熟成
ベース 大麦麦芽、ライ麦麦芽、ライ麦、トウモロコシなど

以上です。

各国の代表的ウイスキー銘柄のご紹介

参考までに、各国を代表する銘柄をご紹介いたします。

スコッチ・ウイスキー

ジョニ黒ことジョニー・ウォーカーブラックラベルスコッチ・ウイスキーの中でも非常に多く売れている銘柄です。モルト原酒の豊かな香り、最低三年熟成しているゆえの余裕たっぷりの熟成感があります。

ジャパニーズ・ウイスキー

ジャパニーズ・ウイスキーは、食中酒としても楽しめるように、水割りにしてもバランスが崩れないブレンドになっているものが多く、バランスの良さが光ります。

ただし廉価銘柄では「3年も寝かされていないだろうなあ」と思われる未熟成感が強いものが出回っているのも日本のウイスキー界の特徴といえるでしょう。

そんななか、コストパフォーマンスが抜群に良いのが、筆者の常飲銘柄でもあるブラックニッカ・スペシャル

アイリッシュ・ウイスキー

アイリッシュ・ウイスキーの中で最も世界的に売れている銘柄、ジェムソン。未発芽大麦を使用しているため、スムースでオイリーな口当たりが特徴です。

アメリカン・ウイスキー

USで「ちょっと良い酒」の代名詞になっているジャック・ダニエルバーボンの中でも、テネシーで作られサトウカエデの炭で濾過される(チャコール・メローイング)ものはテネシー・ウイスキーと呼ばれますが、その代表的銘柄でもあります。

カナディアン・ウイスキー

スムースでカクテルベースとして使われることが多いカナディアン・ウイスキー。なかでもカナディアンクラブは定番です。

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