ウイスキーノート

【紳士的な口当たり】ジェントルマン・ジャック(Gentleman Jack)

ジェントルマン・ジャック(Gentleman Jack)とは

ジェントルマン・ジャック(Gentleman Jack)とは、テネシーウイスキーJack Daniel’sがリリースしている、中~高価格帯のプレミアムバーボンの銘柄です。

ジェントルマン・ジャック(Gentleman Jack)について

ジェントルマン・ジャックの表面。通常のボトルに比べて丸みが強調されている。

ジェントルマン・ジャック(Gentleman Jack)の特徴は、二度のチャコールメローイングによるスムースさがあげられます。

チャコールメローイング(Charcoal Mellowing)とは、ひとことで言うと炭濾過です。蒸溜したての荒々しい原酒を炭濾過することで、雑味や刺激が減り、スムーズな口当たりになるのです。

炭に使う木はサトウカエデ、つまりメープルの木と決まっています。

炭濾過を終えた原酒は、単に雑みが減るだけでなく、メープルの甘い香りをまとっておりてくるのです。

炭濾過用の木桶のレプリカ。

ジェントルマン・ジャックにかぎらず、これがJack Daniel’sの特徴と言えるでしょう。

実はJack Daniel’sはバーボンの中でも特別にテネシー・ウイスキーに分類されるお酒で、そのテネシー・ウイスキーの条件に、サトウカエデの炭で濾過することとあります。

こうした手のかかる作り方をすることはなかなかできないため、Jack Daniel’sの他にはわずかにジョージ・ディッケルという銘柄が知られる程度です。(他の銘柄もあるかもしれませんが、寡聞にして知りません)

ジェントルマン・ジャック(Gentleman Jack)の香りと味わい

Jack Daniel’sのテイスティングセット。手元からBlack、Gentleman Jack、Single Barrel。

ジェントルマン・ジャック(Gentleman Jack)を口にしたのは、2016-06-26の三越伊勢丹の特設バーステージにて。ジャック・ダニエル・シングルバレルシナトラ・セレクトも試飲しています。

結論から言うと、ライトでスムース、という印象です。

ショットグラスで出ていることもありますが、それを勘案しても香りは弱く感じます。いわゆるジャック・ダニエルブラックの香りのほか、カツオブシのようなカビ香も。

味わいはさすがの低刺激、若干ながら甘さが強調されていますが、どうも未熟成感は拭えません。

マイルドさはあっても、長期熟成によるマイルドさではなく、チャコールメローイングによるマイルドさなのでしょう。口に含んだ最初の印象では低刺激ですが、奥にはウッディな刺激感が強くあります。

ジェントルマン・ジャック(Gentleman Jack)の総評

香りを重視して、かつ長期熟成によるマイルドさを求めるタイプの人には不向きかもしれませんが、甘くてスムースなバーボンをキュッといっぱい、といった飲み方をする人にとっては最高の銘柄かも知れません。紳士的な口当たりが、荒々しい飲み方にはかえって良いでしょう。おすすめです!

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