1000円ウイスキーの中では随一の複雑さを誇るバランタイン・ファイネスト。
さすが57種のモルトと4種のグレーンがブレンドされているだけあります。
シンプルな旨味の強さではグランツ(Grants)やカティサークに劣りますが、煙たさ、渋みは相当に際立っています。
バランタイン・ファイネストは、同銘柄の12年ものに比べて荒々しさがあり、味覚を全部覆い隠すほどのインパクトがありますので、まず食中酒には向きません。ハイボールにしたり水割りにしてもなかなか合わないでしょう。素直にストレートで飲んでおくのが無難です。
つまみは、ピスタチオやカシューナッツなどの、香りが少なく軽い食べ物であればなんとか成立すると思います。
また日本で一般的に流行っている安いブレンデッド・ウイスキーの中では有名なものの飲みにくい部類に入り、好みが別れる銘柄です。正直に個人的な好みをいうと、ウイスキー買う予算に1000円超あれば、バランタイン・ファイネストを買わずにグランツやカティサーク、やブラックニッカスペシャルを買います。
しかしバランタインの12年はたいへんに美味しいウイスキーなので、ノンエイジ銘柄とスタンダード銘柄でどれほどの差があるかを知るには良い事例になると思います。
バランタイン・ファイネストに使われている主な原酒は以下のとおりです。