ウイスキーノート

【終売】「鶴」17年

「鶴」17年とは

「鶴」17年とは、ニッカウヰスキーブレンデッド・ウイスキーを代表してきた高級銘柄。現在は終売になっています。

「鶴」17年について

ラベルのアップ。竹鶴政孝ではなく竹鶴「威」氏の印があるので竹鶴威氏の文字によるのでしょう。
ラベルのアップ。竹鶴政孝ではなく竹鶴「威」氏の印があるので竹鶴威氏の文字なのでしょう。

「鶴」17年は、ブレンダーとしての竹鶴政孝の遺作である「」の上位銘柄です。もっとも、竹鶴政孝は年代表記には反対の立場でありましたから、「上位」銘柄というのは納得がいかない説明かもしれません。

よって「」ではなく「鶴17年」という銘柄として見ると、ブレンダー竹鶴威の作品ということになります。いずれにせよ、ニッカウヰスキーブレンデッド銘柄の最高峰であったことは間違いありません。

「鶴」17年の香りと味わい

「鶴」17年の前面。優雅さ、重厚感、プライドが感じられる素晴らしいボトル。

さて、そんな「鶴」17年をテイスティングしたのは2016-09-22、余市蒸溜所内の有料試飲所「ウイスキー倶楽部」にて。しかし、この貴重な銘柄が数百円で飲めるとは、信じられない試飲所です。

まずは香り。カフェグレーン由来と、シェリー樽由来と思われるレーズン様の甘い香り。ピート、スモーキーさはあまり感じられないが、余市らしい力強い芯の通った焦げ感が甘さの奥にあります。

熟成年数が長いゆえ、水のようにスムースな口当たり。未熟成感は一切なし。

広大なグレーンと仕込み水と樽香の地平に、華やかな宮城峡蒸溜所のモルトと、ガツンとした余市蒸溜所のモルトの2山が聳えるような、奥行きのある、広い世界観のある味わい。優しいが力強い。ドライだがスイート。凄まじい完成度です。

「鶴」17年の総評

「鶴」17年は、圧倒的なクオリティのブレンデッド銘柄です。コストを感じる高い味わいがあります。終売になるのもわかりますので、バーで見つけたり、余市蒸溜所に行かれた際にはぜひ試してほしいです!

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