ウイスキーノート

【ローランド代表】グレンキンチー12年

グレンキンチー12年について

グレンキンチー12年は、ディアジオ社のクラシック・モルト・シリーズにおいてローランドを代表する銘酒。より一般的な分類ではローランド・モルトになります。

クラシック・モルト・シリーズとは、UD社が提唱していた、蒸溜所各地域の特徴を代表する蒸溜所ごとの銘柄で、

の6つが数えられています。

ローランドモルトを代表するグレンキンチー蒸溜所は、ローランドの主要都市であるエジンバラの近郊にあり、観光にも便利な蒸溜所です。

もとは農家の副業という形で始められ、以前はドラフ(麦芽の搾りかす)やポットエール(蒸溜廃液)を飼料としても利用されていたそうで、それらを与えたアンガス牛は肉質が柔らかいことで有名だったそうです。

グレンキンチーは、主にブレンド用に使われるモルトで、

のキーモルトとして利用されています。

製造における特徴は、

の三点が挙げられます。いずれの特徴もライトな酒質に影響しており、大きいポットスチルはピュアな蒸気を取り出すため、オレゴン松製のウォッシュバックは乳酸菌発酵を助けるため、硬水の仕込み水は酵母のアルコール発酵に影響すると考えられます。

(公式に言われているわけではなく、あくまで筆者の推測です)

グレンキンチー12年の香りと味わい

さて、まずは香りから。グレンキンチーは、ライトでスイートなことが特徴として挙げられますが、最初にはとにかくハーブや干し草、ハスク、杉のような乾いた香りが印象的で、あまりスイートさは感じられません。

ちょっと硫黄っぽさ、金属っぽさもあります。そこを抜けると、スイートさが追いかけてきます。

味わいもやはりドライで、香りから想像するよりはスイートな印象があります。しかしやはり全体的に軽く、尖っていて、スパイス感、ちょっとした金属感も。

グレンキンチー12年の総評

グレンキンチー12年は、かなり軽快でドライな酒質。スイートでリッチなスペイサイド・モルトやスモーキーでヘヴィなアイラ・モルトを好んで飲む人には物足りないかもしれませんが、グレンマレイなどのドライなモルトが好きな人には良いでしょう。

クラシック・モルト・シリーズの中でもその軽快さ、ドライさという意味で非常にキャラが立っており、そういう意味では非常に楽しめます。これも、ウイスキーを知る上では避けて通れない銘柄。オススメです!

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