ウイスキーノート

【ブレンデッド・モルト】竹鶴ピュアモルト(竹鶴 PURE MALT)

竹鶴ピュアモルト(竹鶴 PURE MALT)とは

竹鶴ピュアモルト(竹鶴 PURE MALT)とは、ニッカのブレンデッド・モルト・ウイスキー。

竹鶴ピュアモルト(竹鶴 PURE MALT)について

ストレートヘッド型で下向きラインアームの余市ポットスチルのオブジェ。重厚でヘヴィなモルト原酒が作られる。

竹鶴ピュアモルト(竹鶴 PURE MALT)は、余市モルトと宮城峡モルトをブレンドした、ブレンデッド・モルト・ウイスキー。こちらは一般的な「ブレンデッド・ウイスキー」と異なり、ブレンド原酒にグレーンウイスキーを一切使わず、モルトウイスキーのみをブレンドしています。

ゆえに、ブレンデッドと名がつくものの、重厚でリッチなシングルモルト・ウイスキーに近い味わいが実現されています。

ハイランド方式の余市モルトと、ローランド方式の宮城峡モルト。竹鶴政孝キャンベルタウンヘーゼルバーン蒸溜所で、ピーターイネス氏から学んだ「異なる種類のモルトをブレンドすることで、ウイスキーの味わいは一気に向上する」という思想を日本で体現した、結実的な銘柄といえるでしょう。

バルジ型(ボール型)で上向きラインアームの宮城峡ポットスチル。繊細で優雅なモルト原酒が作られる。

竹鶴ピュアモルトシリーズは、年代別に

があり、ひとつランクが上がるごとに二回りほど金額が跳ね上がります。ただし、終売している竹鶴12年は、プレミアがついて17年ものより高く取引されていることもあるようです。

竹鶴ピュアモルト(竹鶴 PURE MALT)の香りと味わい

右からスーパーニッカ、竹鶴、アップルワイン

竹鶴ピュアモルト(竹鶴 PURE MALT)を口にしたのは、2016-05-22に宮城峡蒸溜所にて。蒸溜所紹介ツアーの最後に無料試飲銘柄の一つとして振る舞われたものです。ちなみにこの時は、

の三種が無料試飲の対象銘柄でした。

さて、肝心の香りのと味わい。スーパーニッカと比較した限りでは、香りからは甘さは弱く感じます。おそらく、甘い香りが強くでるカフェグレーンを使用していないためでしょう。香りの立ち上がりも若干弱く感じます。

宮城峡の試飲会場。リラックスしてテイスティングできます。

スパイス、ウッディ、ビターが前面に出る。フィニッシュも胡椒のごときピリピリ感。ノンエイジ故か、未熟成感も感じられます。

奥の深さ、コクに関していえばスーパーニッカに勝ります。フィニッシュの奥深さに関しては圧勝です。

かなり完成度が高いウイスキーだとは思うのですが、やはりノンエイジ銘柄ということで、以前飲んだ竹鶴12年に比べると、圧倒的な差を感じてしまいます。たとえばバランタインにしても、ノンエイジバランタイン・ファイネストと、バランタイン12年では、圧倒的な差があるので、やはり熟成年数の影響は大きいのでしょう。

竹鶴ピュアモルト(竹鶴 PURE MALT)の総評

竹鶴ピュアモルト(竹鶴 PURE MALT)は、たんにヘヴィな作りのブレンデッド・モルト・ウイスキーというだけでなく、竹鶴政孝の夢を結実させた銘柄として、味わい深いドラマをもっています。ジャパニーズ・ウイスキーの飲み手なら絶対に飲んでおくべき銘柄といえるでしょう。おすすめです!

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