タリスカー(TALISKER)10年について
タリスカー(TALISKER)10年は、スコットランドのスカイ島にあるタリスカー蒸溜所で作られるシングルモルト・ウイスキーです。アイランズ・モルトに分類されます。
タリスカー(TALISKER)蒸溜所について
タリスカー(TALISKER)があるスカイ島(Isle of Skye)は、スコットランド西側に位置するインナーヘブリディーズ諸島最北端に位置します。(ちなみに、同じくインナーヘブリディーズ諸島の最南端に位置するのは、かのウイスキーの聖地、アイラ島です。)
タリスカー蒸溜所が作られたのは、1830年。Hugh MacAskillによって建てられました。スカイ島には他に蒸溜所は無いので、タリスカーが島唯一の蒸溜所になります。
タリスカー蒸溜所はUD社配下にあり、シングルモルトの地域性を広めたクラシック・モルト・シリーズでアイランズ・モルトの代表銘柄となっています。アイランズ・モルトは多様な種類があり、ヘヴィなものからライトなものまで幅広いのですが、やはりスペイサイド・モルトに比べるとヘヴィなものが多く、そうした観点で、タリスカーこそがアイランズ・モルトの代表としてふさわしい、というのもわからなくはありません。
嵐の吹き付ける厳しい海に囲まれた地域で、その荒々しい潮の香りがタリスカーのシングルモルトにもしっかりと吹きつけられています。
タリスカーはラガヴーリンやラフロイグなどのアイラ・モルトに並んで個性的で、著名なブレンデッド銘柄のキーモルトとしてもよく使われています。有名どころではジョニ黒などがありますね。
またタリスカーの逸話として、スコットランドはじめ各国で「鉄道の父」として知られるジョージ・スチーブンソンが「King of Drinks」と讃えたことがよく知られています。後述する、全方位に味わいが強いインパクトのある味わいが、天才の感性に一致したのかもしれません。
タリスカー(TALISKER)10年の香りと味わい
さて、そんなタリスカー(TALISKER)蒸溜所のスタンダード銘柄が、タリスカー(TALISKER)10年です。ボトルを買ったのでゆっくり家でテイスティングしました。
さてまず香りから。印象が強い順に、燻製香、ヨード、潮風、胡椒、フルーツ。
カリラよりヘヴィで、ラガブーリンよりスパイシーという印象。わかりやすい「ウイスキーらしさ」のある香りが強いので、ガツンとしたウイスキーの香りを楽しみたいという方には最適でしょう。
次に味わい。香りから想像されるものに比べて口当たりは非常にスムース。味わいはブリニーさと甘さが際立ちますが、胡椒(pepper ペッパー)のスパイシーさが特筆されます。
個人的にはハイボールは飲まないのですが、タリスカーについてはこのスパイシーさ故に、ハイボールでもシングルモルトの良さを損なうことなく美味しく楽しめるのではという気がします。
タリスカーでハイボールを作ったあとは、黒胡椒をミルしてふりかける飲み方も、スパイシー感、ドライ感がましておすすめです。
タリスカー(TALISKER)10年の総評
タリスカー(TALISKER)10年は、おそらくアイランズ・モルトを代表して恥じない素晴らしい銘柄だと思います。
タリスカーはアイランズ・モルトの中では最も取り扱いが多く、比較的見つけやすい方の銘柄ですが、そうはいってもウイスキー専門店でなければなかなかお目にかかれないレベルですので、お店で見つけたら「買い」です。(一方で、Amazonの方が安いことが多く、またピートを焚き付けた黒胡椒つきのセットもあるので、Amazonをお使いの方はAmazonで買うことをおすすめします。)