カリラの12年のボトル。 変に飾らないのが粋で良いです。

【気品】カリラ(CAOL ILA)12年

カリラ(CAOL ILA)12年について

カリラ(CAOL ILA)12年は、スコットランドのアイラ島の北東に位置するカリラ蒸溜所で作られるシングルモルト・ウイスキーです。アイラ・モルトに分類されます。

カリラ(CAOL ILA)蒸溜所について

カリラの12年のボトル。 変に飾らないのが粋で良いです。
カリラの12年のボトル。
変に飾らないのが粋で良いです。

カリラ(CAOL ILA)蒸溜所があるアイラ島は、言わずもがなのウイスキーの聖地です。アイラ島といえば、ラフロイグラガブーリンアードベッグに代表されるように、スモーキーかつピーティな味わいが特徴です。

たとえばアイラ島のブルイックラディ蒸溜所では、アイラ島のそうした個性を効かせた、極端にヘビーなオクトモアという銘柄を出しています。

さて、そうした個性のあるアイラ島の蒸溜所の中で、カリラはどういう位置を占めるかというと、アイラの中では比較的ピートが抑えめでフルーティさも強い、スペイサイドとアイラの中間的な味わいと言えると思います。

カリラは地理的にも、本土との連絡港であるポートアスケイグ港に隣接しており、本土の文化的影響が大きいのかもしれません。

カリラ(CAOL ILA)はゲール語で「アイラ海峡」の意味ですから、スコットランド本土からみたアイラへの入り口あり、また同時に、アイラから見たスコットランド本土への入り口として、まさに中間的な味わいになるのも納得できるものがあります。

またカリラはアイラ島で最大の生産能力(年間640万リットル)を誇るものの、ほぼすべてがジョニー・ウォーカーなどのブレンド原酒に使われるとのことです。ジョニー・ウォーカーの世界的な消費量を考えれば、シングルモルトとして出回る量はごくわずかなのでしょう。

カリラ(CAOL ILA)12年の香りと味わい

さて、そんなカリラ(CAOL ILA)蒸溜所のスタンダード銘柄が、カリラ(CAOL ILA)12年です。

テイスティングした場所は新宿西口のスコッチバーHERMIT。グラスはグレンケアンです。以前も別の場所で飲んだことはありますが、あらためて頼んでみました。

さてまず香りから。アイラ・モルトらしさもありますが、それ以上にフルーティさを感じます。スモーキー、ヨード、フルーティさがちょうど良いバランスです。アードベッグと同じ要素を感じますが、そのバランスが大きく異なる印象です。

アードベッグはスモーキーさとヨードの奥にスイートさがありますが、カリラは最初からスイートがガツンと感じられます。

カリラは味わいも、アイラの中ではかなりスムース。スパイシーさ、荒々しさ、未熟成感も感じられず。スモーキーさ、ヨードというアイラ・モルトの特徴をまといつつ、上品で完成度の高い、気品あふれる逸品になっていると思います。

カリラ(CAOL ILA)12年の総評

カリラ(CAOL ILA)12年は、非常に美味しいアイラ・モルトといえるでしょう。ボウモア、ラフロイグに続いて、アイラ・モルトの中では比較的見つけやすい方の銘柄ですが、ウイスキー専門店でなければなかなかお目にかかれないレベルですので、見つけたら「買い」です。カリラは気品あふれる素晴らしいお酒なので是非ためしてみてください。おすすめです!

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