ブラックニッカリッチブレンド(Black Nikka Rich Blend)とは
アサヒビール配下の「ブラックニッカ」ブランドの中でも新しい銘柄。フルーツと穀物の風味がする甘めの銘柄。値段は2016-5-1時点で1000~1500円程度で購入できるので大変手頃です。
ブラックニッカリッチブレンド(Black Nikka Rich Blend)の味わい
はじめて口にした時の印象は、アイリッシュ・ウイスキーでありスムースさと穀物感のある味が身上のジェムソンに似ているなということです。
似ている点は、
- 舌触りに粉末感がなくスムースであること
- シェリー樽由来のフルーティな香りがあること
- 穀物感のある甘みがあること
といった点です。独特の甘さは、同じくカフェグレーンを用いている同ブランドのブラックニッカスペシャルでも同様に感じられますが、粉末感が少ないぶんこちらの方が品のある甘さになっています。
一方で、ウイスキーとしての濃厚さ、力強さはなく、ブラックニッカスペシャルに比較すると薄っぺらくて弱弱しい印象がないわけでもありません。
当然ながら、ヘビーにピートを効かせたモルトをキーモルトを強く使っているブラックニッカディープブレンドとは対局に位置する銘柄といっていいでしょう。
また、若い原酒を使っているためか、下を刺激するスパイス感は若干ながら感じます。
ブラックニッカリッチブレンド(Black Nikka Rich Blend)のまとめ
ブラックニッカススペシャルはデザート代わり(は言い過ぎですが)にも十分なくらい、食後にストレートで飲むにはピッタリの甘さでしたが、一方でこのブラックニッカリッチブレンドはいかがでしょう。
正直、ほかの銘柄に比べて位置づけが難しいと感じます。甘さを全面に立てた銘柄ではすでにブラックニッカスペシャルがあるし、ヘビーピーテッドのモルトを効かせた銘柄はブラックニッカディープブレンドがあるし、さらに安い銘柄にはブラックニッカクリアがあるし。
思うに、
- スムースさ-スパイシーさ
- 甘さ-辛さ
- マイルドさ-煙たさ
- 安さ-高さ
といった軸ではなく、もう一つメタな、「複雑さ」という軸で勝負しているのでは、と思いました。甘くもあり、辛くもある。スムースでもあり、スパイシーでもある。悪く言えばどっちつかずですが、良く言えばバランスよくまとまっているウイスキーだと思います。
同価格帯のウイスキー角瓶に比べるとこちらの方が圧倒的に好み。気軽に飲めるので、普段使いのお酒として家に一本常備しておいても悪くないと思います。オススメ!