ストラスアイラ12年(STRATHISLA12)とは
ストラスアイラ12年(STRATHISLA12)とは、シーバスリーガルのキーモルトとして知られるスペイサイドの銘酒です。
ストラスアイラ12年(STRATHISLA12)について
ストラスアイラ(STRATHISLA)は、ハイランド地方のスペイサイド地区で作られるスペイサイド・モルトの中でも有名なシングルモルト・ウイスキー。2016年現在はペルノ・リカール社が所有しています。
ストラスとはゲール語で「広い谷」という意味で、ストラスアイラで「アイラ川流域の広い谷」という意味になるそうです。ここで指しているアイラはISLA川であって、アイラ島(Islay)とは異なります。
蒸溜所があるキースはリネン産業で栄えた町でしたが、18世紀に衰退し、代わって1786年にウイスキー蒸溜所が立てられました。このストラスアイラ蒸溜所は、スペイサイドで最古の蒸溜所と言われています。
ストラスアイラの原酒のほとんどは
- シーバスリーガル
- ロイヤルサルート
のブレンド用に使われるため、シングルモルトとして出回る量は多くはありません。
ストラスアイラ12年(STRATHISLA12)の香りと味わい
口にしたのは、石神井公園駅のオ・コントワールというバー。マスターは、ジェムソン主催のBartenders Ball 2016に書類選考を経て出場された高宮氏です。
ショットを頼むと、綺麗に磨かれた、薄型で口当たりよく、チューリップ型で香りが立ちやすい最高のグラスで供してくれます。
すでに水はもらっていましたが、「チェイサーは常温ですよね?」と別途常温のお水を出していただける心遣い。惚れ惚れします。
ストラスアイラのグラスをひと嗅ぎすると、蜜にあふれた花畑のような、素晴らしい華やかさ。フローラル、フルーティといった表現が似合います。奥には蜂蜜、ナッツの香り。
原酒の貯蔵にはバーボン樽とシェリー樽、モルト乾燥の際のピートは微量に使われているそうです。これが、煙たさが弱く、華やかな香りが立つ要因の一つなのでしょう。
香りを楽しむ分にはウッディさはあまり感じられませんが、口に含むと樽香も強く感じられます。樽香は、バーボン樽とシェリー樽由来の香りを強く出すためにトレードオフなのでしょう。といっても、そのための具体的な製法はわからないのですが。
(原酒の体積に比した接触面積が大きくなる小さめの樽で保存するとか、度数強めで樽詰めすることなどでしょうか?)
ストラスアイラ12年(STRATHISLA12)の総評
シーバスリーガルやロイヤルサルートといった銘ブレンデッドを支える影の立役者。シーバスリーガルとは違った、良い意味でエッジの効いた香りと味わいです。スペイサイドの本道を知るには避けて通れない銘柄。おすすめです!