ブラックニッカ・アロマティックとは
ブラックニッカ・アロマティックは、「逆らいきれない、香りの誘惑。」がキャッチコピーの限定銘柄。宮城峡蒸溜所モルトとカフェモルト、カフェグレーン由来の甘く豊かな香りが特徴です。
ブラックニッカ・アロマティックの香りと味わい
確かに豊かな香り。香りにはビターさがあり、余市っぽいのピートを感じますが、公開レシピには余市の記載がないので、
- 余市の原酒が使われている。
- 余市の原酒は使われておらず、宮城峡のピーテッドモルトが使われている。
のいずれかでしょう。ブレンダーさんは一般に、これは余市原酒、これは宮城峡原酒、というふうに意識してブレンドしないと言われている(それより樽ごとの個性の方が強く、蒸溜所名はその参考にしかならない。)ので、余市の原酒が使われていると考えるのが自然かもしれません。
フルーティな香りが強く、リンゴやバナナ、桃のスイートさが目立ちます。余韻には穀物系の甘い香り、クッキーやシュガーの印象。
フィニッシュに来るビターさが、甘く穏やかな印象にくっきりと輪郭をあたえ、うまくまとめている印象です。
ほんの少し加水するとフルーティーさが増し、さらに柔らかく甘い香りになります。加水と相性が良いタイプのウイスキーですね。
味わいはオイリーさはなく、それなりにピリピリと若い刺激感があります。ビター、薬品、穀物。加水すると飲みやすくなります。「ブラックニッカ・アロマティック」というだけあって、やはりかなり香りにパラメータを振って作っている印象です。
ストレートと少しの加水でちびちびとやるか、ハイボールにするのが良いでしょう。
ブラックニッカ・アロマティックのまとめ
ブラックニッカ・アロマティックは、ピート感や長期熟成感が際立った ブラックニッカ・ブレンダーズスピリットとは違った方向性で香り高い良い銘柄です。
モルトの特性を無理やり三方向に分類すると、
- ピート(燻製香、薬品香、ヨード香、ブリニー)
- シェリー(ドライフルーツ、フルーティ、紹興酒香)
- スタンダード(バニラ、フルーツ、蜂蜜、クリーム)
といった具合になると思います。これを今回のブラックニッカ限定銘柄3兄弟にあてはめると、
- ブラックニッカ・ブレンダーズスピリット(スタンダード+ピート)
- ブラックニッカ・クロスオーバー(シェリー+ピート)
- ブラックニッカ・アロマティック(スタンダード)
といった位置付けになるでしょうか。この3つの銘柄を試してみれば、こうしたウイスキーの幅広さをカジュアルに楽しめるかもしれません。
当然このアロマティックも限定銘柄なので、今しか飲めません。早めの購入がおすすめです!