キングオブキングスとは
現在は生産されていないブレンデッドウイスキー銘柄。スコッチが入り始めた初期の時代に日本によく入ってきていました。
キングオブキングスの香りと味わい
『ウイスキー讃歌』『洋酒入門Ⅱ』という本によると、スコッチが入ってきた始めの頃は、日本で飲めたのはもっぱらこのキングオブキングスだったそうです。
容器が焼き物なのは今では珍しいですね。当時のひとには大変にロマンを感じたと思います。
当時は、グレンフィデックやクレイモア、オールドパー、ロングジョン、オールドスマグラー、グランツといったそうそうたる銘柄で、この焼き物ボトルが採用されいてたそうです。
さて、このキングオブキングスの香りと味わいのレビューに入ります。
いわゆるスコッチらしい香りがしますが、ホコリカビ、時間がたったシェリー樽原種や保存に失敗した生酒、紹興酒に通ずる老ね香があります。率直に申し上げて、劣化していますね。
だいぶ味はぼやけ、ほのかな甘み、微かなビター感、しびれなどがありますが、最近出回っている一般流通品に比べるとやはり品質が劣化していることは否めないですね。
ただ十分に飲用は可能です。歴史やロマンを感じるための銘柄として、このキングオブキングスはゆっくり楽しみたいと思います。
キングオブキングスのまとめ
キングオブキングスは、おそらく数十年以上生産を停止していますから、運良く手に入っても、それなりの劣化を覚悟しておくべき銘柄です。
ただしそれでしかあじわえないロマンがあることも確か。日本におけるスコッチ流通の先駆者として、オールドパーなどとともに讃えられべき銘柄だと思います。どこかのバーや酒販店でみかけたらぜひ試してみて下さい。オススメです!