珍しい陶器ボトルのキングオブキングス。

ランシオ香

ランシオ香とは、熟成によって生まれる香りのひとつ。ブランデーでは高級脂肪酸のことをさすが、ウイスキーではソトロンによる香りとされる。

ランシオ香についてさらに詳しく

もともとは、長期熟成によって生まれる、ブルーチーズのようなカビ臭い香りのことを指していました。他にも、ジメジメした地下室とか、運動靴の靴紐といったネガティブな形容をされることが多く、日本酒では「老ね香」と忌み嫌われる香りですが、なぜかブランデーやウイスキーでは「極上の香り」として最終的にポジティブに捉えられます。

このランシオ香は、コニャックにおいては蒸溜のさいに含まれるワインの澱に由来することが知られていました。そしてこのランシオ香のもともとの出処はワインの澱にあるということもわかっています。

ごくまれに長期熟成のウイスキーに現れるこのカビ臭い香りは何なのか、研究が進み、どうやら糖とアミノ酸の化学変化によって生まれるソトロンに起因するということがわかってきました。

ところが糖もアミノ酸も揮発性がないので麦芽由来ではない可能性が高いと思われます。また、このランシオ香が発生するのはシェリーカスクの場合に見つけられるということから考えると、シェリー樽をチャーリングしたときに残っている糖やアミノ酸が、長期熟成を減るなかでソトロンになっていくのでは、という説があります。

また、ブランデーの他にも、カメ貯蔵の泡盛からもソトロンが生まれたという報告もあり、カメと原酒が化学反応を起こして生まれるということもあるそうです。

以前、キングオブキングスという、50年近く前にボトリングされたと思われる陶器製ボトルの銘柄をテイスティングしたことがあるのですが、そのさいに非常にカビ臭さを感じたので、それがソトロンだったのかもしれません。

カメ貯蔵の泡盛にソトロンが生まれるのなら、陶器製ボトルに50年

珍しい陶器ボトルのキングオブキングス。
珍しい陶器ボトルのキングオブキングス。

間詰められていた原酒にソトロンが生まれても不思議ではありません。

まだまだ謎の多い「ランシオ香」。今後の研究に期待です!

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