グレンモーレンジィ・ラサンタ(GLENMORANGIE LASANTA)とは
グレンモーレンジィ・ラサンタ(GLENMORANGIE LASANTA)とは、ハイランド・モルトに分類されるスコッチウイスキーです。スペイン産シェリー酒の「オロロソ」を熟成させた樽と用いて二年熟成させていることが特徴。
グレンモーレンジィ・ラサンタ(GLENMORANGIE LASANTA)について
グレンモーレンジィ・ラサンタ(GLENMORANGIE LASANTA)は、さまざまな界隈にて、とにかく評価の高いシングルモルトグレンモーレンジィが出すシェリー樽熟成の銘柄です。
10年熟成させたグレンモーレンジィ・オリジナルをさらに、オロロソのシェリー酒を熟成させた樽を用いて二年熟成して作られています。
このように、10年熟成させたグレンモーレンジィ・オリジナルをベースに、特徴を持った樽で二年間熟成させるのがグレンモーレンジィのラインナップの特徴で、このラサンタのほか、
- グレンモーレンジィ・キンタルバン
- グレンモーレンジィ・ネクタードール
- ミルション(ミルションはまた特殊な熟成をさせているようですので別途ご説明)
でも、使う樽が違うだけで基本的には同様の作り方で樽出ししています。
グレンモーレンジィ・オリジナル(GLENMORANGIE ORIGINAL)の香りと味わい
そもそもシェリー酒とは、スペインで作られる酒精強化ワインのことですが、詰めるブドウの品種によって名称が変わります。
例えば極甘口のペドロ・ヒメネス、辛口のフィノやアモンティリャードなどがありますが、オロロソは中でも中~辛口の部類に入ります。よって、このグレンモーレンジィ・ラサンタの味わいもそれなりに辛口です。
(酒精強化ワインではありますが)ワイン樽で熟成させた割には、相当にドライな印象がありました。やはりオロロソシェリーのドライさなのでしょう。
ちなみに以前はペドロヒメネスのシェリー樽で熟成させた原酒もブレンドに加えていたそうですが、いろいろな思惑があって今はオロロソシェリーに統一しているそうです。直接的には関係ないとのことですが、以前のバッチで硫黄臭があるというフィードバックを受けたことがあることも関係しているとのことでした。
さて、実際のテイスティングしてみます。グレンモーレンジィ・オリジナルに比べて、色は濃い目。
香りは薬品臭、刺激臭、ナッツ。微かに硫黄も感じます。(飲む前に硫黄の話を聞いたので、思い込みかもしれませんが。)またカツオブシのような燻製、カビの香りの奥で、若干のフルーツさ、レーズンの香りもあります。
味わいはマイルドながらドライ。甘さのニュアンスが減っているのでキリッとしています。個人的には、完成度的にはグレンモーレンジィ・オリジナリィの方が優っていると思いますが、シェリー樽の締まったドライな味わいのエッジが効いているので、それが好きな人にとってはたまらないでしょう。
グレンモーレンジィ・ラサンタ(GLENMORANGIE LASANTA)の総評
グレンモーレンジィ・ラサンタ(GLENMORANGIE LASANTA)は、グレンモーレンジィ好きなら是非試してほしい銘柄です。パーフェクトに近いグレンモーレンジィ・オリジナルから、オロロソシェリー樽というエッジを効かせている分、人を選ぶ部分があると思いますが、それでもやはりシングルモルトの銘柄の中でも間口の広い完成度の高い1品です。オススメ!