アードモア・レガシー(ARDMORE LEGACY)とは
アードモア・レガシー(ARDMORE LEGACY)とは、スコットランドのハイランド産のシングルモルトの銘柄。
アードモア・レガシー(ARDMORE LEGACY)について
![アードモア・レガシーのショット。ちゃんとしたテイスティンググラスで出してくれます。](/wp/wp-content/uploads/2016/05/ardmore-regacy-shot-300x300.jpg)
アードモア・レガシー(ARDMORE LEGACY)は、ハイランドのアバディーンシャー州に位置するアードモア蒸溜所で作られるピーティな銘柄です。2016年3月29日に正式リリースされました。
アードモア・レガシーはウイスキーの分類としてはハイランド・モルト、つまりスコッチ・ウイスキーの中でも、ハイランド地方(ただしスペイサイド地区を除く)で作られるシングルモルトウイスキーということになります。
このアードモアは、もともとビーム社が所有していた蒸溜所で、ジム・ビーム買収によってサントリー社の配下になりました。
![「杜の都1923」の店内。騒がしくはありますが下品ではなく清潔です。](/wp/wp-content/uploads/2016/05/morinomiyako-bar-inside-300x300.jpg)
ちなみにアードモア・レガシーが発売される以前は、アードモア・トラディショナルが製造されていました。
アードモア・トラディショナルは、46度で、ノンチルフィルタード(冷却ろ過処理なし)。一方でアードモア・レガシーは、40度で、チルフィルタード(冷却ろ過処理あり)でのボトリングになっています。
さらに特徴的なのは、アードモア・トラディショナルではピーテッド・モルト100%だったものが、アードモア・レガシーではピーテッド・モルト80%に加えアンピーテッド・モルトを20%配合している点です。
おそらく、2014年のサントリー社による買収劇から二年の準備期間を経て、本格路線よりも、スモーキーながらもスムースな味わいを求めるマーケットに向けた路線に転換したのでしょう。
アードモア・レガシー(ARDMORE LEGACY)の香りと味わい
![サントリー系列の有名なウイスキー銘柄のステッカーがディスプレイされています。](/wp/wp-content/uploads/2016/05/distillers-stickers-300x300.jpg)
アードモア・レガシー(ARDMORE LEGACY)、2016-05-21に宮城県仙台のサントリー系列のバー「HIGHBALL BAR 杜の都1923」にて。ちなみにこの時は、他にも
- 白州
- 山崎
- 響
- マッカラン12年
- バランタイン12年
- グレンフィデック12年
- ボウモア12年
- ラフロイグ10年
- オーヘントッシャン12年
- ジム・ビーム・ホワイト
- 知多
といった、「いかにもサントリー社」といった銘柄のハイボールが注文可能でした。
![コースターにもバーの名前が入ってます。樽をイメージしたデザイン?](/wp/wp-content/uploads/2016/05/morinomiyako-bar-300x300.jpg)
そこで本題の、アードモアレガシーの香りと味わいです。
まず香りですが、ラフロイグを思わすピート香があります。一方で、ヨードの香りは弱い、あるいは感じられない程度です。おそらく、このアードモア蒸溜所で使われるピートはハイランド産でしょうから、アイラ島のピートと違いミズゴケなどの海藻をほとんど含んでいないのではないでしょうか。故にピーティでありながらヨードが弱いのでは、と推察しました。
ピート香の奥には、甘さが感じられます。柑橘類、特にミカンのような爽やかな香りも。
![白州蒸溜所の樽の天板がディスプレイされています。](/wp/wp-content/uploads/2016/05/morinomiyako-bar-plate-300x300.jpg)
口に含むと、第一印象は相当にブリニー(しょっぱい)。しかし次に口当たりのマイルドさ、甘さが立ちます。フィニッシュは樽由来と思われるビター、ウッディ、焦げ、バニラ。
当初はクリーミーですが、熟成年数に縛りがないノンエイジ銘柄ゆえか、未熟成感、アルコール特有の刺激、ピリピリ感もあります。
全体にスモーキーでブリニーなので、同系統の特徴があるブレンデッド・ウイスキー、ティーチャーズ・ハイランドクリームのキーモルトとして使われることが納得できます。
アードモア・レガシー(ARDMORE LEGACY)の総評
全体として、ラフロイグからヨード感と熟成感を取っ払って、スプリングバンクのブリニーさが少し加わったような味わいですが、ビター感、ドライさという観点においては、両者に引けを取りません。おすすめです!