ホテル水明閣 – 政孝が命名した余市の宿

ホテル水明閣とは

ホテル水明閣とは、北海道の余市町にある宿。命名は竹鶴政孝です。

ホテル水明閣について

ホテル水明閣は、北海道の余市にある歴史ある宿です。竹鶴政孝と縁が深く、まず「水明閣」の名付け親であることをはじめ、ニッカウヰスキーの接待や宴会、料理の仕出しなどで関わっていたそうです。

余市駅方面から、余市川沿いの小道(ほぼ獣道)をテクテク30分ほど歩くと水明閣が見えます。
余市駅方面から、余市川沿いの小道(ほぼ獣道)をテクテク30分ほど歩くと水明閣が見えます。

竹鶴政孝の周辺の社員の方々のお話では、宴会では必ず「アカシアの雨がやむとき」と「雪の降るまちを」が合唱され、当番の社員は竹鶴政孝の帰路を「見守る」(送ろうとすると嫌がられるため)のが定番だったと聞きますが、その舞台になった宴会場のひとつにはこちらの宿も含まれます。

ホテル内には「マッサン」のポスターや竹鶴の名が冠された鏡、また竹鶴威氏が写っている写真などがあり、やはり竹鶴政孝と関係がある宿だなあと感心します。

ホテル水明閣の館内にはニッカ関連のポスターや書籍が見られます。
ホテル水明閣の館内にはニッカ関連のポスターや書籍が見られます。

個人的に最も心惹かれたのは、フロントでチェックインに使うためのペンスタンド。

竹鶴の名が冠されたペン立て。非常におしゃれ。
竹鶴の名が冠されたペン立て。非常におしゃれ。

いくらなんでもかっこよすぎます。ほしい…

このホテルに宿泊する際、食事は隣の「あゆ見荘」(厳密には香魚亭)を想定していたので晩御飯は予約していなかったのですが、なんと「あゆ見荘」は休業。あとで知るのですが、気まぐれに休業するそうです。電話はつながりましたが、「今日は夜はやらないんだよね」とのお返事。残念。。。

水明閣から歩いて一分のあゆ見荘。年中無休のはずですが、電気がついてない。。。
水明閣から歩いて一分のあゆ見荘。年中無休のはずですが、電気がついてない。。。

水明閣の晩御飯は予約制なので、夕方に到着すると晩御飯は用意されません。売店には食事といえるようなものはなく、またとても徒歩圏内にコンビニやお店はありません。タクシーを使って余市の中心部に行けば別ですが、それもお金がかかって仕方がないので断念。

そんなわけで晩御飯にはありつけず、早々に就寝することに。みなさま、ホテル水明閣にお泊りのさいは、晩御飯を予約することを強くオススメします。

禁煙の洋室シングル。筆者はいぜん浅草のビジネスホテルで働いていた経験があるのですが、その頃が懐かしく思い出されます。
禁煙の洋室シングル。筆者はいぜん浅草のビジネスホテルで働いていた経験があるのですが、その頃が懐かしく思い出されます。

ちなみに水明閣は、地方ホテルらしく温泉があり、快適に入浴できます。決して広くなく、湯船の数も少ないのですが、シャンプーやコンディショナーといった設備は充実しておりますし、ちゃんとしたサウナもあるので非常に満足度は高いです。

ホテル水明閣への行き方

ホテル水明閣は余市駅からタクシーで5分ほど。駅から歩くと30分ほどかかります。とにかく余市川を30分ほど南下するとたどり着きます。筆者は9月下旬に旅行したのですが、遡上する鮭が跳ねる川沿いテクテク歩くのは、なんとも旅情があり、30分もあっという間です。

余市川を川沿いから。曇っているのも、スコットランド風で素敵です。
余市川を川沿いから。曇っているのも、スコットランド風で素敵です。

また途中からは、山田町にあった竹鶴政孝の自宅から余市蒸溜所までの道のりに重複するところもあり、「この道を毎日、リタが弁当を持って通ったのか」と思うと非常に感慨深いです。

また竹鶴威の自著でも、「雪がふる日に帰りが遅くなると、あの橋で足を踏み外したのではないか、とリタは本気で心配していた」と記載がありましたが、その橋らしきものも見つかりました。とはいっても、竹鶴孝太郎氏が生まれた後に余市川の洪水があり、橋がいくつも流されたという話があったので、当時の橋ではないかもしれませんが。。。

ともかく、竹鶴家の面々が生活していた道であることは確かです。またニッカウヰスキーの社員のみなさまの生活圏であることも確かです。ニッカウヰスキーのファン、竹鶴ファンなら30分の道なんて苦ではないでしょう。竹鶴ファンでない人も、美しい自然とゆったり触れ合える道ですので、雨や雪、冬の極寒でなければ、全く苦にならないのではと思います。

歴史だけでなく、その道程も含めて楽しめる宿です。また水明閣はこの近辺で数少ない、Wi-Fiが完備され、楽天で予約もできる宿(→ ホテル 水明閣)でもあります。

余市蒸溜所に訪れるための拠点に、竹鶴政孝とリタのお墓参りに、ホテル水明閣、おすすめです!

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